PerfumeのNewアルバム『GAME』、なんか賛否両論渦巻いてますね。とりあえず『GAME』を聞いた。昔は色々思う事あったのだがクイックジャパンvol.74の中田ヤスタカインタビューを読んで以来、あまり思う事は無くなった。それは諦めではなく、納得である。中田ヤスタカには時代の先端を走らなければならないという気負いはあまり感じられず、ただ自分がやりたいことをPerfumeを通してやっているだけという認識を持っている。なので既発曲である『Baby Clusing Love』や『セラミックガール』を聞いていた事もあり大まかな部分は想定内。『Baby Clusing Love』は俺はあんまり好きじゃないんだけどね。
- 作者: Perfume さまぁ~ず銀杏BOYZ
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2007/10/12
- メディア: 単行本
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そもそも中田ヤスタカは時代と共に変わり続けていた。
『music controller』と『プラスチックガール』。Capsule初期のピチカート・ファイヴ路線。『プラスチックガール』は『セラミックガール』と聞き比べてみると歌詞に共通点が見えて面白い。
スタジオジブリとCMでコラボレーションした『レトロメモリー』。
http://www.youtube.com/watch?v=9nNOTJGNbSw
Capsule『ポータブル空港』
Capsule『space station No.9』
Capsule『空飛ぶ都市計画』
ピチカート路線を離れ段々フロア志向に移行しつつある時期。3作品とも2004年から2005年に掛けて、スタジオジブリ百瀬ヨシユキ監督作品。ちなみに『ポータブル空港』のcontemodeのアニメーションは大平晋也作画、とアニオタらしい所も押さえておく。
2007年のDVD『ジブリがいっぱいSPECIALショートショート』のCMでもCapsuleが見られる。
正式なPV無いのかな?2006年の『FRUITS CLiPPER』。初めて聞いた時は「これがあのCapsule?」と驚いた。完全にピチカート色は払拭、エレクトロ色が強くなり、より一層フロア対応が進んだ。
2007年の『Sugarless Girl』。ここまで来ると今のPerfumeとの差異はほとんど見られない。今年初頭に今年の推し動向予想 - exということで、
という予想をしたんだけど、おそらく中田ヤスタカの中ではCapsuleもPerfumeもあんまり分けて考えてないんじゃないかな。しいて言うなら3人のコーラスが印象的な『Take me Take me』はCapsuleでは間違いなく出来ないと思うが。
中田ヤスタカの前ではPerfumeは楽器の一部でしか無い。それも3人の個性を極限まで削ぎ落とし平均化されたサンプリングとして。新曲では特にエフェクトが強く掛けられそれが顕著だ。ボーカルですら容赦なくモジュレーションさせる。俺にはバスローブに身を包んだ中田ヤスタカが「音楽は遊び(GAME)だから」とオシャレ自宅でワイングラスをくゆらせながら言っているように思えてならない。一方的な表現のツンデレーションとは他ならぬ中田ヤスタカ自身のこと。
そんなサウンド面の中田ヤスタカとは裏腹に、ビジュアル面で見ると『Baby Crusing Love』PVの澤井妙治を彷彿させる光の軌跡や、『GAME』ジャケットのOptron風蛍光灯など、色々仕掛けようとして滑ってる感はあった。こういうのはAira Mitsukiにやらせるんですよ。
総じて、そんな悪いアルバムじゃない。一曲一曲はそれぞれ耳に残るしアレンジは尖っているが十分J-POPのアルバムの範疇だ。ただ、アルバムコンセプトが見えづらいセットリストなのと、煮詰め不足なのか若干音作りが中途半端で、Perfumeの今後進むべき明確な路線が見えて来ないのが不安と言えば不安。まあ中田警部とともにPerfumeで遊んで行ければいいんじゃないですかね。俺はこしじま捜査官と遊びたいけど!
さあGAMEの始まりです。
- アーティスト: Perfume,中田ヤスタカ
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