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安ガソリンとタイヤ販売

実家に帰省中、周りの平均より5円くらい安いGSを見つけたのでこれ幸いとガス補給。5円も安いのにセルフじゃなく、窓拭き内拭きエアーのチェックまでしてもらってまあここまでは普通。ガスも満タン、支払いも終わり、さて出るかと言う時に神妙な顔つきで近寄ってくるアルバイト店員。
「すいません。タイヤのエアー、いつくらいに入れました?」
「いやー、確認してないけどだいぶ前だな」
「左の後ろが全然入ってないんですが・・・。」
んなバカな、いくらなんでも全然入ってないってことはないだろう。
「ちょっとリフトであげてチェックしてはいかがでしょう?無料ですので・・・」
ここまで聞いて、ははぁ、安ガソリンで釣ってタイヤを売りつける商売か、と気づいたがどんな売り文句を言い出すのか興味があったので一汗かいてもらうことにした。
スタンドのレストルームに入ったら一組の家族連れがいた。
「タイヤパンクしちゃうのー?」「うん、なんか危ないんだって」
という子供と母親の会話が聞こえて、あー間違いないなと確信、と同時に俺の車に何されるか分からないという不信感が芽生え、車のそばで作業を監視することにした。
ちょうど車がリフトで上げられ、後ろタイヤが取り外された所だった。店員はタイヤチェンジャーの上にタイヤを載せ(何故?)タイヤにエアーを吹き付けたり、何やらチョークでマークしたりしていた。しばらくチェックしたあと、チェンジャーの上からタイヤを落としたのだが、ボヨンという鈍い音がした。ボヨン?
俺の所にタイヤを持ってきていかにこのタイヤが危ないか説明するアルバイト店員。
「ここにクギのようなものが刺さって穴が開いているんですよ・・・ほらここ。」
小さい。もの凄く小さい。確かにキズはあるが見た目3mmくらいだ。このくらいのキズなら無数にある。ま、見た目は小さくても意外と深いってことが言いたいんだろうけど、警戒モードの俺の前ではもうなんぴとたりとも信用できない。
「あと、タイヤをこう押すとヒビが入っているのが見えますか?これは危ないですよ」
とタイヤを横から押す*1。指で押しているにもかかわらずあり得ないくらい簡単にタイヤが凹む。おい、ちょっと待て。いくらなんでもこんなにエア抜けてたか?さっきのボヨンという音といい・・・抜いた?
「このタイヤではいつパンクするか分かりませんよ。今ならお安くできるんですが・・・。」
来た。
「全然大丈夫だから。エアだけ入れといて」
「いやー危険ですよ・・・。」
「エア」
「・・・。」
「エアな」
「・・・分かりました」
ふと振り返ると、俺の後に入ってきた何台かの車がスタンドのそこかしこでジャッキアップされていた。あからさますぎ。
<追記>
この記事、いくつかのサイトから悪徳商法絡みでリンクされてるけど、こんなの別に珍しくもなんともないよくある話だと思うのだが。「よくある悪徳商法」という解釈も出来るけど、ちょっと頭が回れば気が付くことだし、ドライバーからしてみればタイヤが新品になって困る事は(金額以外)無いし、客が納得の上ならいいんじゃね?金銭的ダメージと取るか、ついでにタイヤ交換出来て良かったと取るかはその人次第。エア抜かれたかどうかなんて確認出来ないしな。まあ俺はめんどくさいので普段はセルフしか使わないけど。
混ぜ物うんぬんって話もあるけど、ハイオク指定車の分際でレギュラー使ってる段階で俺は何も言えないなぁ。オイル漏れしながらもオイル足しながらもう10万km以上走ってるしな。何たってリッター5km台なんで安さには敵わない。わらい
こないだ、やっぱりカーショップでカーステを買おうとしたんだけど、混んでいて作業終了まで3時間かかるという。値下げ交渉もして後は書類書いて金払うだけだったのだがそんなに待ってられないのでキャンセルすることにした。
「近い内に来れる日ありませんか?予約していかれれば次回来店時にすぐお取り付けできますが・・・」
キャンセルするという段階でそこまでして欲しくない、という俺の意志は伝わっているはずなのだが、まあ売る側も食い下がるわな。
こういうのは「次の機会を待つことは出来ない。物を買うと言うことは人と物との出会いなんだ。残念ながら今回は縁が無かったという事なんだ。」とはっきり断ればいい。

*1:大抵の古いタイヤは横から押せばヒビが見える